第107回全国高校野球選手権石川大会の決勝が27日、県立野球場である。連覇をかける小松大谷と、14年ぶりの頂を目指す金沢が対戦する。両校が夏の決勝で顔を合わせるのは2021年以来4年ぶりだ。今春の県大会では金沢が勝利している。甲子園への切符を手にするのはどちらのチームか。
一塁側・小松大谷は連覇を狙う
小松大谷は着実に得点して、守り切る勝負強さを見せる。いずれも先制点を挙げていて、準決勝でも北陸学院を相手に序盤から主導権を握った。
攻撃を引っ張るのは主将の田西だ。準決勝までの4試合で2本塁打を含む15打数9安打(打率6割)。伊東、松井、胡摩も打率3割5分超と好調だ。チーム打率は3割2分7厘で金沢を下回るが、盗塁は4試合で13と上回る。うち西下が盗塁7で7得点。四死球も5とチームトップだ。
守りは、今大会で失策が二つと堅い。2、3回戦に先発した中田が15回3分の2を無失点、無四死球と安定。エース江守は準々決勝に先発して九回途中まで3失点、10奪三振と力を見せた。
三塁側・金沢は14年ぶりの頂なるか
金沢は今大会、攻守で安定した戦いぶりを見せる。準決勝では星稜との延長十回タイブレークの接戦をものにした。
チーム打率は4割7厘。準決勝までの全4試合に出場した八田、能美、大関、堀の4人が5割超と勢いがある。なかでも八田は13打数9安打(打率6割9分2厘)。西尾と能美は本塁打を記録している。
星稜戦で併殺3をとるなど好守を随所に見せ、4試合で失策1。投手陣は佐原、能見、黒川ら計5人で投げ、全体の防御率が0・93と安定している。準決勝ではエースの左腕西木戸が先発し、7回を無失点。庄田は延長十回タイブレークの1死満塁から登板し、打者2人を打ち取る精神力の強さを見せた。
小松大谷の戦績
2回戦 7―0小松明峰(7回コールド)
3回戦 9―0羽咋(7回コールド)
準々決勝 5―3金沢商
準決勝 8―1北陸学院(7回コールド)
金沢の戦績
2回戦 13―1大聖寺実(5回コールド)
3回戦 10―1石川高専(7回コールド)
準々決勝 8―0遊学館(7回コールド)
準決勝 3―2星稜(延長10回タイブレーク)